<テレビウォッチ>「久しぶりに北朝鮮の話題です」と、笠井信輔アナがデノミから2か月経た北朝鮮の経済情報を取り上げた。
物不足は変わらず
2月16日はあの将軍さまの誕生日。旧正月を迎えたこともあって商店は賑わっているが、その裏の実態は最悪で、自殺者も増えているという。原因は滅茶苦茶なデノミ政策という。その中身は……
『インフレ対策と貧富の差をなくす』とかで、昨2009年11月末に実施されたデノミ。旧通貨の100ウオンを新通貨1と交換。ただし交換額は国民一律10万ウオン(3000円)に制限する代わりに、給料は以前の通貨のままというものだった。
実質的には給料は100倍というわけだから、一見、貧乏人にとってまことに有難い話に見えるのだが……
もともと食糧などものが不足している国、そこへ持ってきて所得100倍だから買い手が殺到、物価が高騰するのは必然だった。デノミの大失敗は当局も認めており、首相が謝罪したり政策担当者は解雇されたりしたという。
不正蓄財勢力を…
笠井の説明によると、今回のデノミはヤミ市場の発達で不正蓄財して力を持ち始めてきた『ヤミ商人』を排除し、体制維持するのが本当の狙いという。
小倉キャスターの「うまく行くんですかね~」に、ニューズウィーク日本語版編集長の竹田圭吾が次のようなコメントを。
「真面目な議論をする話ではないと思う。ただ、国民に不満が高まると、当局は外国に対し強気になり求心力を高めようとするので、この辺は外交に影響が出てくる可能性があると思って見ている方がいい」
また、国民の目を外に反らすため、ミサイルや核の実験をやるのかも……
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト