「ユーザーのためになる経営」
「(郵政拡大方向の見直しは)民業圧迫になるのでは?」と、みなさまの受信料でつくった番組を利用して、オンデマンドやらソフト事業やらを展開し、民間から批判を浴びるNHKの森本健成キャスターが聞く。
大塚は滔々と答えた。「民業であれ、官業であれ、ユーザーのみなさんのためになる経営であり、業務であるかという原点を(民間も)一緒になって考えていただきたい。民間のみなさんの迷惑にならないように、国民・ユーザーの役に立つ立場を探りたい。これがわたしたちの立場です」
これは、そのままNHKの社是にも流用できそうだ。それはそうと、昔はあれほど勢いのあった「官業による民業の圧迫」という正義の印籠のようなフレーズも、いまではボソボソとした呟きのように聞こえてならない。これがまた5年後あたりにどうなってるかは、空恐ろしくも、ちょっとはおもしろいミステリーであろう。
ボンド柳生
*NHKクローズアップ現代(2010年2月9日放送)