<テレビウォッチ>まあ、何とも素っ頓狂な話。宮城県大崎市の山の中でカンガルーらしいものを見たという目撃者が50人もいるというのだ。カンガルーは熱帯に生息する動物。宮城はいま雪の中だ。そこで足跡をみつけたと、都会育ち(?)のレポーターはいうのだが……。
守る会も
この話、昨2009年の11月頃から始まった。「朝ズバッ」は12月にも現地に入って、カメラ撮影を試みたが空振りに終わっていた。しかし、目撃は今年に入っても続き、「ぴょんぴょんと跳んでいった」「大きなしっぽがあった」「ウサギよりずっとでかい」と、大騒ぎなのだと。
取材キャスターの奥平邦彦が「ついにカンガルーが現れたという情報が入りました」と雪の中からいう。きのう(2月8日)「朝ズバッ」は、カンガルーのものと見られる「初の物的証拠」に巡りあわせた、ととにかく大げさだ。
しかし、聞いてみると、「見たことがない大きな足跡」で、見たのは12月末だと。また「カンガルーを守る会」なんてのまで出来ていて、足跡の写真をもっていたが、これも12月末だった。
しかし、守る会の人は、「今朝も足跡を見た」なんていう。そこで現場へ。「これです」と指す雪上の足跡。奥平は「これがカンガルーですか」なんていってる。跡の長さは18センチ。大きさといい形といい、どうみてもウサギである。
奥平は跡をたどって、「この方向へいったと思われます」と薮を指したが、ウサギの歩いた向きが逆だ。薮から出てきている。また、守る会の人もまじめに「ここがお気に入りの場所だ」なんて。ウサギの足跡をみたことがないらしい。