親方・協会の責任は?
一方で、度重なる「厳重注意」。怪我の治療に帰っていたモンゴルで、サッカーに出ていたことがわかり、前代未聞の2場所出場停止。しかし、復帰したとたんに優勝。そこでのガッツポーズでまた、厳重注意……。
だから、人気だったのだ。やんちゃでワルで、ここぞというときに勝つ。現代的だったのだ。自身も「思ってもいなかった」といったが、こんな形での引退を惜しむ声は多い。まだ29歳だ。
避けられなかったのか。与良正男が、「親方や協会の責任はどうなんだ?」といった。ここだろう。若貴時代のあとを、1人で横綱を張っていた朝青龍に文句をつける人はいなかった。
杉山邦博は、「彼のキャラクターなら、いろんなところで生かされるでしょう」
みのもんたが、「横綱、スタジオに来て。あとゆっくり飲みましょう」(笑い)
あらためて「横綱の品格」とは何かを考える。はたしてそんなものが、現代の若者を引きつけるだろうか。すでに幕内上位は、外国人力士が占めているのだから……。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト