<テレビウォッチ> 貴乃花理事誕生には立浪一門からの「造反者2名」が大きく貢献した。そのうちの1名が名乗り出た。安治川親方(元前頭光法)である。
「頭より心で」
昨夜(2月2日)遅く記者会見を開き、理事選後に行われた立浪一門の「反省会」で自ら「貴乃花親方に入れました」と告げたこと、「一門の親方に迷惑をかけたので、相撲協会から退職する」ことを発表した。「反省会」では、「個人の気持ちとしてはそれでいいのかもしれないが、一門という家族の場を乱すのはどうか」と攻められたらしい。
貴乃花支持に傾いた理由について安治川は「インタビューで『勇気とか心意気』という言葉を語るのを聞いて、この人なら何かをやってくれるのではないかという思いが強かった」とし、「いろいろ迷ったが、頭より心で動いてしまった」と話す。最後に「後悔はしていない。すがすがしい気持ちだ」と述べた。
旧式思考
ゲストの二宮清純(スポーツジャーナリスト)は「反省会と称しているけれども犯人探し。といっても、彼は何も悪いことをやっていない。選挙で正当な権利を行使しただけ。ところが、犯人のように扱われ、村八分のようだ。これが健全な姿とはとても思えない」と言う。
そして「旧式思考」と書かれたフリップを手に「最近の相撲界は伝統を守っているのではなく、食いつぶしていると見られてもしかたない。『旧式思考』が相撲界にとってマイナスだと早く気づいてほしい」と続けた。
安治川が「退職します」と電話で伝えると、貴乃花は「投票してくださって本当にありがとうございました」と答えたそうだ。「ゆるぎない覚悟の1票」(ナレーション)を「改革」につなげることができるか。