<テレビウォッチ> このごろの小さな国会では、具体的で直球なマニフェストが多いが、今回も太田光総理(爆笑問題)が「小沢幹事長が起訴されたら、直ちに解散総選挙します!」と時事的マニフェストを叫んだ。
起訴されたら解散を
「オザワが悪くても驚かないが、オザワを辞めさせようとしない民主党に国民は失望している」と総選挙を求めるソーリに、ソーリの旧敵で仇敵だった政治コメンテーターの金美齢も共闘。「小沢さんの資金、サポートであれだけの小沢ガールズ、チルドレンが誕生した。もし小沢さんが起訴されたら、当然解散総選挙」と勢いづく。
一方、民主党の小林興起は「国民は民主党がマニフェストを実現してくれることを願っている。いま選挙なんかやってるときじゃないだろう」。これはまた、なつかしのアソウ総理のようなセリフ。
そんな民・自論戦の最中、珍しい男が国会に帰ってきた。原口一博総務大臣――。かつてこの番組ではレギュラー的存在で、たびたびソーリと共闘して、サウロン的自民党を口撃した旅の仲間だ。ところが、いざ大願成就して、ふたつの党の立場が入れ替わり、原口は総務大臣の座につくやいなや、事態は一変。もはや用済みとばかり、小さな国会にまったく出席しなくなったのだ。ソーリはことあるごとに「大臣になったら、番組に来やしない」と恨み節を口にしている。
そんな原口がいま、スポットライトを浴び、プロレスラーのリングインのごとく華やかに登場。まさに凱旋、王の帰還である。だが、原口はいきなり「政治資金規正法の所管大臣として個別の件(小沢問題)にはコメントできない」と釘を刺すと、多くを語らない。
法律が悪いの?
そんな原口の心情を、過去をよく知るソーリが代弁する。「過去のVTRを見れば、原口さんがどう思ってるかはわかりますよ。『小沢ふざけんな、辞めろ』でしょう」。しかし、原口は「今回は少し見守らなきゃいけない」などと、どこまでも慎重姿勢で、失言だけはしたくなさそな態度。それを見て、ソーリは「アナタ、変わったな!」とショックで唇をふるわす。昨日の友は今日の敵――小さな国会はシビアである。
結局の所、原口が国会に来たのは、政治資金規正法のザルぶりを解説するためだったようだ。ザルだけにどうとでも解釈できて、政治家を引っかけることも可能――などと問題点を話し出すと、ソーリの怒りは頂点に。「待ってくださいよ。今回の件は法律が間違ってるってこと? そう聞こえちゃうって! そう言おうとしてるよね、絶対ね!」
しつこく追及するソーリに「そうじゃない」といなす原口は余裕の態度。顔には少々肉も付き、含み笑いも板に付いてきたようだ。対照的に、ソーリは子供じみた野党的姿勢をずっと貫く。体形もたぶん10年前からほとんど変わってない。2人の道は別れてしまったが、ソーリは誰が変節しようとも、いついつまでも、エバーグリーンに青筋と青臭さを保ち続ける。
ボンド柳生
*太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中(日本テレビ系)