<テレビウォッチ> きのう(2月1日)行われた相撲協会の理事選で、貴乃花親方が10票を獲得して当選した。事前の支持票は7票だったから、3票の見えない支持が寄せられたことになる。さあ、造反したのはだれか、とたたみかけるが、そんなもの分かるはずもない。
マル付け方式に
この結果は、選挙のやり方のお陰だ。これまでは投票箱の真ん前に、5つの一門を代表する5人の親方がデンとすわってにらんでいた。記載漏れがないように、という理由だったが、事実上の監視だった。まるで漫画だ。
さすがに「おかしい」と、今回は文科省からもチェックが入ったりして、普通の選挙の投票所みたいになって、用紙も候補者名の上にマルをつける方式に改められた。これでだれが造反したかもわからなくなったわけだ。
貴乃花を応援した親方たちも「びっくり」「うれしい」というばかり。わずか10票をめぐる争いなのに、票を読める人はいなかった。まさしくこれが相撲の世界だ。相撲ジャーナリストの杉山邦博、生島淳両氏が出演したが、見方は分かれた。
杉山は、「(最下位が)9票と9票で決選投票になる(見通しだった)」といい、生島は「はじめからめどがあって立候補した。番狂わせじゃない」という。しかし、それ以上踏み込む材料がない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト