「子供の視点」に徹する
絵本の素晴らしさを失わせないように「子供の視点」を維持し、映像にしても、音楽にしても、常に夢に溢れている。『グレムリン』や『ネバーエンディングストーリー』を幼年期に観た時に感じた理屈抜きの「楽しさ」が蘇り、嬉しくなる。
ストーリー的には、島でマックスが成長していく中で最終的に執る「決断」に、やや描写不足の感が残ったが、この映画を観る上では、それはナンセンスな「大人の視点」なのかもしれない。
やはり子供に観てもらいたい作品だが、この「かいじゅうたち」の言動や行動は時に恐怖心を煽られるので「愛らしい」とはなかなか言いがたい部分もある。この「かいじゅうたち」たちの不気味な風貌こそが作品の魅力であるのだが、絵本よりも動画は不気味さを増すので、下手すれば幼少期のトラウマに……なんてことはないと思うが……。
川端龍介
オススメ度:☆☆☆