「伴走的に支援して」
これについてスタジオゲストの平野啓一郎(作家)は「子どものときから親に知ってもらっている息子でいたい。そこの自分はきれいなままで取っておきたい」のだと説く。
北九州の男性も「元気なのにお金を貰うのはおこがましい」と、正社員の口を探すけれども、住所がないために採用されない。アパートを借りたくても生活保護の7万9000円では敷金も貯まらず、保証人も見つからないのが現実だ。
では、どうすればいいのか。NPOの代表は、「自己責任論は、社会の側や周りの人たちが助けないための論理」だとし、「生活保護とかハローワークとかの受け皿も大事だが、それをつないでいく人の役割がもっと大事。伴走的に支援して行くコーディネートの役割が社会的に保障されなければいけない」と語る。
平野は、「今きたした善意をこぼさないように」携帯や電子マネーを利用し、控除面の優遇も含めて、放送中にでも直ちにNPOなどに寄付できるしくみを提案する。
いずれの訴えも制度の確立まで時間がかかりそうだが、実現を待ちたい。30代が痛むのは、国にとっても深刻な問題だから。
アレマ
*NHKクローズアップ現代(2010年1月21日放送)