<テレビウォッチ>法的整理と上場廃止の方針が固まった日本航空の株価はきのう(1月13日)ついに7円をつけた。唯一の明るいニュースは、稲盛和夫・京セラ名誉会長(77)の CEO(最高経営責任者)就任受諾だった。
稲盛名誉会長は、「運輸業界にはど素人だが、JALの倒産は阻止しないといけない」といったが、その心は、「国のシンボルであるJALをというよりは、社員の人たちの幸せのためにお手伝いしたい。社員が喜んでくれるように努力したい」
さらに「歳ですのでフルタイムというわけにはいかない。週に3日とか4日とか、と思っている。もちろん給料をいただく気はありません。無給で」と仰天発言。
稲盛名誉会長は、民主党に理解を示してきた数少ない財界人 小沢 前原とも親しく、行政刷新会議の委員もつとめている。事情通は「肝っ玉です。肝っ玉のすわった財界人が出てきた」といった。
27歳でベンチャー企業「京都セラミック」を立ち上げ、一代で世界企業「京セラ」に育て上げた。また第二電電(KDDI)の立ち上げなど荒波を乗り切ってきた。その稲盛哲学は「道の選択で常に厳しい道を選ぶ」「公の意識、世のため人のために経営がある」が根本だという。
経営手法は、「アメーバ経営」といわれる。社員を部門別に採算管理。全社員が経営者の感覚をもちながら、透明性を確保し、競い合うのだという。所太郎は、「そういえば、JALにはそれが全く欠けていた」
前原国交相は、「社員の意識改革、日本の空を背負うという自負心を鼓舞するカリスマ性、これがいちばん大きい」と。鳩山首相も「最適の人」という。
赤江珠緒が、「東さん、無給だそうですよ」
東ちづるも、「ネェー、成果主義ばかりだと社員がついていけない。それを、社員の幸せのためと言っていたでしょう。社員の意識改革になりますよね」
赤江が「かつて、JAL再建に財界人が送り込まれたことがある」
1985年に中曽根首相の肝いりで、カネボウ再建をはたした伊藤淳二会長が就任したことがあるが、1年3か月で挫折している。
鳥越俊太郎は、「山崎豊子さんが『沈まぬ太陽』で書いて、テレビドラマにもなった。アフリカにいた男が伊藤さんに呼び戻されて、改革をしようとしたが、中堅から下くらいの社員の反発で挫折した。稲盛さんが、社員のためにといったのは、モチベーションをあげることになるだろうなと思う。が、リストラもあるだろうから、その辺りがどうなるか」
所が、稲盛名誉会長の座右の銘「敬天愛人」を紹介した。「天を敬い、人を愛し、仕事を愛し、会社を愛し、国を愛する心」。京セラの社是でもあるそうだが、 JALの社員がのみこめるかどうか。