<テレビウォッチ>民主党の小沢幹事長がきのう(1月12日)新年初会見をしたが、注目の政治資金問題では完全な肩すかし、というより無視に近かった。「捜査中なので発言は差し控える。やましいことはない」と。
一方政府の方は、拡大閣僚懇を開いた。年間に取り組むべき課題について意見交換した。菅副総理は、徹底したムダの削減と、特別会計、独立行政法人、公益法人の洗い直しなどを指示したが、これは当然2011年度予算編成で総予算の組み替えにつながる。
音頭をとったのは菅副総理・財務相。はじめ軽井沢での合宿を提案したが、日程の調整がつかず、拡大懇になった。菅副総理としては、本当の民主党の独自予算は11年度からと考えている。その起点だった国家戦略室から財務相に移ってしまったのだが、どうやら副総理の立場でこれをやる腹づもりらしい。
閣議後の会見も、財務省ではなく官邸で行っているのも、副総理だぞという財務官僚への強いメッセージだともいわれる。
赤江珠緒は、「拡大というのは、時間が長かったから?」という。
所太郎が、「17人の大臣が5分づつ発言して、通常国会前に内閣としての統一性を確認した」
鳥越俊太郎は、「鳩山さんの性格だね。小沢さんとは正反対の優しいリーダーだから、恐れというものがない。それで(大臣が)ぽろぽろいっちゃう。菅さんは、オレについて来い型だから、ここで副総理としてのリーダーシップを出した」
所「ところがそんな中、北沢防衛相が、武器輸出3原則の見直しみたいな発言が出た。これに鳩山さんは、『多少口が軽過ぎた』とだけ」
鳥越「こういう時は、呼びつけて叱らないといけない」
三反園訓も「55年体制だったら、罷免ですよね」
所は、そうした中で菅副総理の存在感が高まったという。「隠し金庫があれば開ける」などの財務省向けの強いメッセージ、官邸の副総理室を使う、会見も官邸で行うなどをあげた。「これが何を意味するのか」
三反園は、「ポスト鳩山のための存在感、居場所を残したいということ。菅さんははじめ、財務相就任は国家戦略室兼務だと思っていた。そうなると、総理が2人いるようなことになるので、こうなった」
森永卓郎は、「菅さんはキャリアからいうと、経済は得意じゃない。国会が始まると、答弁を官僚に手伝ってもらわないと絶対にできない。そこで財務官僚に取り込まれる可能性が高い。財務大臣の答弁というのはものすごいから」
三反園「取り込まれたら、ポスト鳩山が飛んじゃう」
森永は「だから、取り込まれても取り込まれてないふりをする」(笑い)
鳥越「そこが今国会の見どころだね」