<テレビウォッチ>ことし(2010年)の「スッキリ!!」は予想通り箱根駅伝の話題でスタートを切った。優勝した東洋大学の選手をスタジオに招き、舞台裏やエピソードなど、かれこれ1時間以上扱ったが、中心はやはり連覇の原動力「山の竜神」柏原竜二(20)のことになる。
去年も5区の山登りで8人抜き、4分58秒差を逆転してトップに躍り出てビックリさせた。今回も6人を抜き、4分26秒差をひっくり返して芦ノ湖畔のゴールに首位で飛び込んだ。
圧巻の走りを終えた後、番組のインタビューに対して彼は「去年も行けたし今年も行けるだろうと思った」と答えている。相当な自信である。
途中、1位の明治大学を交わす際に、明治の選手の表情を覗う様子がVTRで流れる。このとき何を考えていたかを加藤浩次に聞かれて「気合いをこめて見つめた。ちょっと辛そうだったので一気に行こうと思った」と言う。強気なのだろう。
その驚異的走りについてゲストコメンテーターの瀬古利彦(ヱスビー食品スポーツ推進局長)は「山の中をあれだけハイペースで行くのは考えられない。先が怖くて普通はちょっと抑える。彼はひとつも抑えるところがない。気も強いが体も強い」と話す。
スタジオ陣は「すごい」を連発。勝谷誠彦は、5区の中継が「アナウンサー冥利に尽きる」とし、「すごいところに立ち合っているという興奮が我々にも伝わってくる。(青木源太アナは)実力以上の中継をしていた」と発言。
テリー伊藤は「駅伝は日本の文化。柏原選手は確かにすごいけど1人で出来るものじゃない。みんなで勝ち取ったと思う。タスキを渡すのがいい」と語る。
「山の竜神」に注目が集まるのを防ぐかのようだった。