<テレビウォッチ> 鳩山首相が、「暫定税率」は「形を変えて維持」、「子ども手当」の方は「所得制限なし」とした決断は、番組的にはきわめて評判が悪かった。
口火を切ったのは渡邉美樹(ワタミ代表取締役会長)。「4日前、鳩山さんは、マニフェストを守るのが国民に対する誓い、と言っていた。それが『廃止』でなくなった。野党のとき、あれだけ大騒ぎして暫定税率をやめた。それを今度はやると言う。この揺れは許せない」「一旦、廃止すべきだ。それで票を貰ったんだから。そのうえで、今度の参院選に向けて、環境税をつくりたいけど国民のみなさん如何ですかと問うのが筋でしょう。絶対、納得できない」と息巻く。
香山リカは「説明を聞いていると、地球環境のためとか、社会全体で子どもを守りたいとか、正論なんだけど話が大きすぎる。生活費が足りないとか、税金が払えないとか、切実な問題のある人がいる。それにはこれだけの金が要ると、ハッキリ具体的に言ってほしい」と注文をつける。
テリー伊藤は「鳩山さんは『やるやる詐欺』だ」として、次のように語る。
「ある車業界の人の話では、鳩山さんはその人に『暫定定率は廃止する』と前の日まで言っていたそうだ。それがひっくり返ったのは、小沢さんの圧力だろう。政府って何なのか」
聞いていた渡邉が「子ども手当は絶対出さないと選挙に勝てない、暫定税率の方はそろそろいいかなとか、選挙に勝つにはどうしたらいいかしか考えていない」と切り捨てた。
小沢幹事長の独裁力が強まるのに反比例して鳩山内閣の支持率は下がるのだろう。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト