格闘家前田の音楽プロデュース 音の渋さって何?に「んー、渋さ!」と回答

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   <Music Birth+>未来のミュージシャンを発掘するオーディション番組はこれまでにいくつもあったが、今回紹介する『Music Birth+』はそれらとは形式が異なる。音楽業界に限らず様々な業界で名を馳せた大物がプロデューサーとなり、応募してきたミュージシャン中から「これは!」と思う人材をピックアップする。選ばれたミュージシャンは、プロデューサーの与えた課題をクリアした曲で、番組でパフォーマンスができる。彼らがその後どうなるかは視聴者の反響次第、というわけだ。

   今回のプロデューサーは格闘技界の大物・前田日明。「音楽番組なのに何故格闘技?」と疑問に思いながら見てみると、案の定不安定な展開になった。前田は今回「Aarone」というバンドを選んだのだが、そもそも何故彼らを選んだのかが紹介されない。彼らのドコに魅力や可能性を感じたのかを示してくれないと、視聴者としては「本当に彼で大丈夫なのだろうか?」と考えてしまう。

音楽へのこだわりは?

   音楽業界の大物からプロデューサーを選べとまでは言わないが、格闘技と音楽では世界が全く違うように思うのだ。プロデューサーが音楽にどのくらい詳しくて、何にこだわっているのかが分からないと、彼がどんな課題を与えても「え?」と言いたくなる。

   今回の課題は「自身がプロデュースする総合格闘技大会のイメージ曲」だったのだが、前田の中ではイメージが固まってしまっているためか、作ってきた曲に対してずっと「シンプルに」「ジャッジャッジャッジャッ……みたいに」と曖昧な説明をし続けた挙句、「『Grinder』って曲みたいに」と言い出す。

   「え? 既成の曲挙げるなら、それ使えばいいじゃん!」という感じである。色々と難癖を付けて番組を盛り上げたいのか、それとも本気でそんなこと言っているのか……作り直してきた曲に対しても「もっと渋さが欲しい!」と言い、Aaroneが「渋さ、ってどういうのですか?荒っぽさですか?」と聞くと「んー、よく説明できないんだけど、渋さ!」と答える。

   バンドの方向性と全く違う要求をするのはひとつの方法だとも思うが、自分のこだわりや理由が説明できないと曲を作る側も納得できないのではないだろうか。現に、「テレビに出られるから、とりあえず言われた通りにやっとこう」と考えているような雰囲気がAaroneから感じられた。「これってプロデュース? こんなんで番組成り立つのか?」と要らない心配をしてしまう。次週どんな曲が出来上がるのか、ある意味楽しみではある。

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