<<テレビウォッチ>>領収書の要らないナゾの官房機密費。民主党政権は使途を公表してくれるのか「ほっとけな~い」と取り上げた。
この機密費は年間予算約14億円、1日当たり400万円にのぼる国民の税金。官房長官が執務する机のわきの金庫に納まっている。使い道は官房長官の専権事項で、使途自由、帳簿もない。
最近では、麻生政権が総選挙で惨敗した2日後の2009年9月1日付で、当時の河村官房長官が署名した請求書で2億5000万円が支出されていた。自・公政権最後に幹部が山分け? と勘繰りたくもなる。
このように秘密のベールに包まれているナゾの予算だが、村山政権時代の故・野坂浩賢・元官房長官が新聞のインタビューで明かしたところによると、使い道は国益とはほど遠い……
「常時8000万円入っていた。使うかどうか決めるのは、首相すら手が出せない官房長官の専権事項で、使い道で最も多かったのは餞別。若い議員なら30万円、委員長になると100万円。国会が紛糾していた時だったか3回ほど、与野党の国会対策委員会の幹部に1回につき500万円ぐらい渡していた」
請求書ナシ、領収書ナシ、帳簿もナシは、貰った方も税金の申告ナシということだ。
こんな不明瞭な使い道に鳩山首相も、野党時代の民主党代表として01年2月の本会議で次のように追及した。
「総理、機密費のあり方と使い道について説明する義務があります。55年体制のいわば政治的遺物であり、官邸が機密費を持つ必要はなくなったのではありませんか」
では、民主党政権になった今、使途を公開するつもりがあるのか。答えは公開拒否。
平野官房長官が国会で説明した理由は「官邸として国益のために必要な情報を取らねばならない。相手様もいることだし。オープンになるということであれば日本にとって重大な影響が出ることも多々あるのではないか」。
ここでもブレる鳩山政権だが、キャスターのみのが「領収書はいらない。何に使っても文句を言われない。なるならこれからは官房長官だね」と皮肉った。