<テレビウォッチ>事業仕分けで時の人になった仙谷・行政刷新担当相がナマ出演して、独立行政法人の問題で語った。
独法が「天下り」の温床であることは誰もが知っている。年間3兆5000億円もの金がつぎ込まれる独法とは何か。具体的に名前をあげて独法を解析した。
まず「雇用・能力開発機構」。職員数3689人、予算5822億円。うち特別会計から1000億円以上が支出されている。
麻生内閣の下でどうなったかというと、「私のしごと館」と「雇用促進住宅」は廃止、都道府県などに移管は、「職業能力開発短期大学校」と「ポリテクセンター」(ともに一部)。「職業能力開発大学校(10か所)」「職業能力開発総合大学校」など残りは、「高齢・障害者雇用支援機構」という別の独法へ移ることになっている。
玉川徹は、「看板の架け替えという以上に、そもそも国がやることなのかどうか」と、お寒い業務内容を説明した。
仙谷大臣は「問題点はその通りだが、われわれがやったことじゃない」(笑い)
「われわれは前から言ってる。1000分の3.5の雇用保険料を雇用主からだけもらって、厚労省にとっては別の財布。スキヤキを食べる離れとして温存している」「それよりも、本来業務の使命や目的が時代に合ってるのかどうかが1番の問題だ」と。受講者の就職に結びつかないのだという。
赤江珠緒は「民間にすればいいんでしょうか」
仙谷「民間にすると、利益を生むものでないと止めてしまう。目的を問い直して、ガバナンスの問題をクリアして、最後に職員のナマ首をとばさない方法を考えないといけない」
もうひとつ、「地域医療機能推進機構」という新たな独法ができようとしている。社会保険病院(52か所)と厚生年金病院(10か所)を合わせるというもので、今国会で継続審議。玉川は「これら病院は公益法人が運営している。マニフェストに反するのでは?」。
赤江が、「独法やめるというのに、新独法とは?」。
仙谷「荒っぽい還元論では、この独法問題は解決しない。地域医療の核になっている病院なんです。これが経営が不安定で医者がいなくなった。これはいけない。例えば県立病院の分院にするとかしてでも、分担と連携してやろうと……」
玉川は「でも新独法とはおかしい」
仙谷「だから観念論ではなく、いったん独法という形で止めようというもの」「独法ごとにミッションが違います。仕事を返すのか潰すのか。マニフェストは荒っぽく書いてあるが、もう少し丁寧に見ないといけない」「来年の4 月から6つのガンセンターとかを独法化する。これは、独法化するんならこうしないといけない、というものを作ろうとしている」
森永卓郎が「結局天下りでしょ」
仙谷「先に天下り公募50ポストに2300応募があって、次第に天下りはなくなっていく。事業仕分けで、公開が何よりだとわかった。政治全体が国民の目で洗われる。文化大革命が起こってますよ」