<テレビウォッチ>連行されて東京・麻布署に入って行く押尾学容疑者(31)は、髪の白さこそ目立ったが、傲然と頭を上げて前を見つめていた。合成麻薬MDMAを亡くなった女性に譲渡したという再逮捕容疑を否認しようとする、強い姿勢をうかがわせた。
番組は、押尾容疑者を直接取材したという、あべかすみ(芸能リポーター)の話をVTRで見せる。以前の取材を通じての知り合いらしい。あべによると、保釈後、押尾容疑者から携帯が入り、「話を聞いてもらいたい」と告げられたという。
そして会ったところ、「(被害女性に)心臓マッサージをし、自分でできるかぎりのことをしたが、すぐに息をひきとった。(救急車を?)呼んでも助からなかった。パニックになってしまって、周りの人間に言われるままに行動した」と述べた。
さらに、懲役1年6か月、執行猶予5年の判決が出た日にも電話があり、「(執行猶予)5年は長いですよね……でも、この5年によって、これまで任意で取り調べられてきた保護責任者遺棄とか致死に値するところでは、自分は逮捕されないですよね?」と吐露したという。
どこかのメディアに報じてもらいたかったものか、ただ心境を知ってほしかったのか、容疑者の意図は不明だ。が、切羽詰まっていたのかもしれない。
今回は、押尾容疑者の元マネジャーと知人も同時に逮捕された。前者は死亡女性の携帯を捨てた証拠隠滅の疑い、後者は押尾容疑者にMDMAを渡した疑いである。両者とも否認しているといわれる。
テリー伊藤は、押尾容疑者について、保護責任者遺棄での3度目の逮捕が考えられるとし、「(押尾容疑者に)MDMAを渡したとされる知人の供述がポイントになるが、男は逮捕状が出てから身を隠し、連行されるときも頭を覆い隠すなど、したたかな部分がある。すぐに自白するかどうか」と語る。
本村健太郎(弁護士)によれば、保護責任者遺棄致死まで問われれば、懲役3年から20年の可能性があるそうだ。警視庁捜査1課の力量が試されることになる。