<テレビウォッチ>沖縄・米軍普天間基地の移設問題で迷走中の鳩山政権だが、他にも随所にブレが目立ってきた。
そのひとつ、マニフェストで「存続させる」と明記していた『特定扶養控除』。川端文科相が、目玉である『子ども手当』支給の財源確保のために見直しする方向を打ち出したが、番組で格差拡大につながると取り上げた。
特定扶養控除は、高校、大学生(16~22歳)を持つ家庭を対象に課税所得を63万円控除する減税策。
これに川端文科相は「高校生授業料の無償化の対象になる人に一定額の制限を加えることは可能なのではないか」と見直しを示唆した。
子ども手当については、所得制限導入の声が依然強いが、川端文科相は「所得制限したら無償化でなくなる」と否定していた。
公約違反になるというのがその理由だが、代わって提案したのがこの特定扶養控除の見直し。
しかし、TBS解説室長の杉尾秀哉は次のような反論を。「お金のあるところは子どもの教育費に注ぎ込んで、いい学校に行かせる。ますます格差社会が広がってしまう」。
国際金融アナリストの末吉竹二郎も共鳴し「おっしゃる通り、社会が固定化してしまいます」と。
鳩山政権の迷走もうひとつ。
国交省が先週12月4日、年末年始の高速料金を発表したが、26(土)、27(日)両日には1000円になるはずの高速料金が適用外。年末は普段通りの料金で、1000円割引は元旦から5日までという。
渋滞で物流が滞るというのが理由のようだが、高速料金無料化を目指しているのにはやくもこの有様では??
それに、地方の消費喚起―経済活性化策は一体どうなってしまったのか。
JNNが12月5、6の両日実施した世論調査(20歳以上、1200人の有効回答)によると、鳩山政権を『支持』が6.7ポイント下落して64.1%、『不支持』が7.5ポイント上昇し34.8%だった。
あっちでもこっちでも『迷走』を反映しジワーッと不支持が……