<テレビウォッチ>『ブログ市長』の異名を持つ鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、自身のブログ『さるさる日記』で、見方によっては『障害者浄化』とも受けとれる発言をし、波紋を呼んでいる。スタジオでは「市長をすべきでない」と怒りが爆発した。
「高度医療のおかげで以前は自然淘汰された機能障害を持ったものを生き残らせている。結果、擁護(原文ママ)施設に行く子どもが増えてしまった」
11月8日付で書かれた竹原市長の問題個所は……
竹原市長は、昨2008年8月に市長に初当選。以来ブログで、『辞めてもらいたい議員』のタイトルで市議会議員の不人気投票を市民に募ったり、市職員268人の給与明細を1円単位で公表するなど物議をかもした。
その後、市議会で市長の不信任が可決し、一時失職したが、09年5月に行われた出直し市長選で、562票の僅差で再び当選した。
今回は市民も呆れ顔。「とんでもない。市長が言うべき言葉じゃない」「市民が選んだんだから何とも言いようがないよ」。
では、こうした市民の反応に現在の竹原市長の心境は? と番組レポーターが昨日(12月6日)、市長にインタビューを。
堂々と応じた竹原市長は次のように……
「不適切とは考えていません。いろんな考え方ができる表現だ。生まれてきた人は皆で支えなければ、それは当たり前のことです。しかし、同時に医療という技術の部分にはその思いは伝わらない。自分も家族も苦しいことが人道的なのかどうか……事実は事実としてそのことをタブーにしてはいけないんです」
「謝罪する気持ちは?」に「ありません」と、キッパリ言い切った。
スタジオでは、毎日新聞科学部記者の元村有希子が「デリカシーと作文技術の問題と思う」とコメントしたが、言葉足らずというより基本的な考え方、思想の問題。
キャスターのみのが「おかしいんじゃなくて、狂っていますよ。パラリンピックの障害者はいらないというんですか…」というのももっともだし……
国際金融アナリストの末吉竹二郎も「高度医療の高度化のおかげで命が救われてきた話は逆。市長の立場で許せない。市長を捨てるべきだ」と、怒るのも当然だ。