鳥のくちばし奇形「新出現」 何の「危険信号」なのか

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<テレビウォッチ>「ちょっと待った」の玉川徹が、タンポポの奇形につづく環境問題として出してきたのが、「幼鳥」? くちばしに奇形のある鳥がみつかるという話だ。

   北海道の最南端、松前町白神岬は、渡り鳥が本州へ渡る、また本州から北海道への起点となるところで、ここで野鳥の調査を続ける人がいた。環境庁・鳥類標識事業協力調査員、林吉彦で、その取材結果だ。

   玉川は、「6年間、タンポポを追い続けて、本も出させてもらいました」と、「化学物質汚染列島」を示し、この過程で「タンポポだけじゃないですよ」という情報が入ったという。

   林は、かすみ網で野鳥を捕獲し、観察して標識をつけてはまた放している。その観察結果によると、1990年代から2000年頃までは、奇形では足に腫瘍のある鳥が多かった、が、00年を超えてから激減した。「多分農薬を減らしたためだろう」という。

   代わって増えたのが、くちばしの奇形。01年から毎年3000から7000羽、多いときで9500羽を調べた結果で、奇形が3羽、4羽、6羽、4羽……と続く。昨2008年は1羽だった。

   だから写真だけが証拠だが、鳥の種類は様々だが、くちばしが交差している、そり曲がっている、割れている……そのままではエサをとるのも難しいと思えるような状態がずらりと並んだ。

   玉川が見ている前で、かすみ網にかかった鳥の1羽が奇形だった。くちばしが交差しているオスのルリビタキの幼鳥だった。

「今年で2羽目です。奇形としては軽い方ですが、栄養もよくない。やせている。主に虫を食べているから、このくちばしでは冬を越えられないかもしれない」

   見つかるのがみな幼鳥ということは、奇形だと親鳥にまでなれないことを示しているわけだ。

   玉川が「数は多くないのでは?」と聞くと、林は「奇形は網にかかる前に淘汰されていると思う。100倍とか1000倍とかの数になると思う」という。また原因については、「環境ホルモンとか、親の代に取り込んだものが取り込まれたのではないか」という。

   こうした奇形は、アラスカやガラバゴスでも見つかっている。ガラパゴスでは、世界遺産になったために観光客が増え、持ち込んだゴミを燃やしたためではないかとみられているそうだ。

   玉川は「トリかえしがつかない事になる前に解明をお願いしたい」(笑い)、「こうなると、もう奇形の個体を放さずに調べるしかない」

   小木逸平が、「2001年からというのは何かあるんですね」

   玉川は、「タンポポの場合もそうだが、調べている人が誰もいない」

   大谷昭宏は、「日本の鳥はたべている虫がおかしいんだと思う。鳥は危険信号を出しているんだから、解明してほしい」

   動物の異常は、人間への警告なのだが、気づくのはいつも遅い。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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