そのとき日銀が動いた でも「正直言ってせこい」

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<テレビウォッチ>急激な円高で深刻化するデフレに、きのう(12月1日)日銀がようやく金融緩和の強化に動いた。市場金利を低く抑え込むために、金融機関に対して国債、社債などを担保に3か月間金利0.1%で貸し出す。総額は10兆円。

   これについてはすでに、森永卓郎が先週水曜日に、「お金を沢山だせば、円も安くなり輸出も増える。どうして日銀がやってくれないのか不思議」といっていた。つまり日銀は6日たってようやく動いたわけだ。

   しかし、きのうの円/ドルレートは、日銀の政策決定会合開催のニュースで大きく円安に動いたが、金融緩和策の発表と同時にまた、円高に振れた。内容が期待はずれだったからだ。

   これを森永は、こう解説した。「市場は、小泉内閣のときのように目標を大きくしてガンガンといくと、また長期国債の買い取りをするんじゃないかと期待したのに、思ったよりショボかったというので、また円高に戻っちゃった」

   量的緩和は小泉内閣のときにやったが、白川総裁も「量的緩和のようなもの」といっているように、今回はちょっと違う。10兆円も目標ではなく枠をつくりましたというだけ。また、10兆円に達するには3か月くらいかかるし、銀行が貸してくれと言わないといけない。つまり日銀が通常やっている市場調節と変わらず目新しさがなかったのだと。

   小木逸平が「デフレにはどういう効果があるのか」

   森永は、日銀が供給する資金(ベースマネー)と株価の相関関係を示すグラフを見せた。森政権あたりからのデータだが、金が増えると株価が上昇することがはっきりと出ている。「今回も30兆円くらい出さないとダメ。正直言ってせこい」という。

鳥越俊太郎が、「日銀はわかっていながら、なぜそんなに渋いの? 何か不安があるんですか?」
森永は「日銀にとって最大のトラウマはバブルなんです。あのとき、財政出動と量的緩和を同時にやったためにバブルになって、お前たちが間違えたといわれた。そのときの心のキズがある」という。「しかし、アメリカなんか8月に資金量を2倍以上にした。それでも物価は下がっているんだから、いまのご時世でインフレになる心配なんかない」

   小木は「第2次補正予算で10兆円規模といわれているが……」

   森永「デフレ対策は財政と金融が両輪で同時にやらないといけない。これまで財政ばっかりだったので、金融にウエートを置いていいと思う。せめて小泉さんのときくらいは……」

   赤江珠緒は「と、銀行まではお金が回ると。問題はそのあとですね」

   その後は誰にもわからない?

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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