夢もお笑いもない 流行語大賞にみる09年

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<テレビウォッチ>きのう(12月1日)発表された「流行語大賞」についてコメント陣がひとくさり語る。

   ロバート・キャンベル(東大教授)は「年間大賞の『政権交代』は時代を切りとる言葉だけど、全般的に積極性がない。『草食男子』とか、生きる営みにどうやってつなげて行くかを表す言葉でユメがない。この時代の地道さが捉えられているかなと思う」と述べる。

   なるほど「派遣切り」や「ぼやき」に、積極性、ユメはあまり感じられない。

   おおたわ史絵(内科医・執筆家)は「『新型インフルエンザ』が流行語になっちゃうのは不安」とした。

   確かに、病が浮上してくるのは嫌な気がする。

   テリー伊藤は「過去に選ばれた北島康介選手の『ちょー気持ちいい』や小泉さんの『聖域なき改革』のような、個人の発言がひとつもない。『こども店長』は企業がつくっているし、『草食男子』も出版社がつくっている。企業のしたたかさはあるけど、個人の力がないのはつまらない。野村監督の『ぼやき』がいちばん個人のにおいがする」と話す。

   加藤浩次は「お笑いの言葉も入ってきていない」と、こぼす。

   ことし(2009年)は「政権交代」をはじめ「事業仕分け」「脱官僚」と、政界発のキーワードが3つトップテン入りした。政治の年だったということなのか。

   記者たちから年間大賞受賞の感想を求められた鳩山首相は「あまり政権交代が流行になっちゃいけないのかな……これは冗談ですよ」と答えたが、何を言いたかったのか、真意がよくわからない。政権から離れたくない気持ちの表れなのか、それとも「故人献金」なら相応しいとでも言うのだろうか。

文   アレマ| 似顔絵 池田マコト
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