<テレビウォッチ>「日本のがん研究は間違いなく遅れる。4、50年の努力が無駄になってしまうから一大事だ」(理化学研究所)。日本で最大規模の研究用細胞バンクの維持が難しくなるという。
「鳥インフルエンザなど新規病原菌を持ち込むのは大変なので、現地に常駐研究者を派遣している。(これができないと)日本の安全が守れない」(日本ウイルス学会)
「福岡の知的クラスター創生事業でも研究者とスタッフ100人。これが職を失うと、みな外へ流れていってしまう」(九州大学)
事業仕分けでばっさり切られることが多かった科学技術の分野では、一線の科学者たちの危機感は強かった。
きのう(11月30日)の行政刷新会議で、仙谷行政刷新担当相は、「事業仕分けの結果は尊重すべき。そのまま受け入れるべきだ」といった。鳩山首相も「科学技術は大事だ。ただ、科学技術の予算は『中抜き』の構造があり、純粋に技術だけに使われているわけではない」と理系出身らしい見解を述べた。
赤江珠緒は、「一方で見直しの可能性も言っているんですが……」
若一光司は、「事業そのものではなく、事業を巡る構造に問題ありということ。ただ、未来戦略が立っていないと不安になるでしょう」
小木逸平は、「毛利さんの日本未来科学館のことでも、間に財団がはいっているとか、中抜きの問題が出てました」
がんと闘った鳥越俊太郎は、「いまがんの研究は、山中教授のips細胞の研究とか遺伝子レベルになっている。バイオとかワクチンでも抗がん剤でも日本は遅れている。もっとお金をかけるべきもの」
若一は「アメリカに負けると、将来特許料をとられることになる」
赤江が、「研究者の方にも、そういうことをきっちりと言ってもらいたい」
鳥越が「中抜きという言葉が出ていたが、政府系機関だと、どうしてもそういう事はある。だから、そこはちゃんとしようと」
赤江「中身より外に金がかかっていると問題ですよね」
その実態は、理系の人が1番良く知っている。しかし、ぼやいているだけだったら、研究もその程度ということになる。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト