<テレビウォッチ>蓮舫「必殺仕分け人」がバッシングを受けている。例の、スパコン開発に関する「世界1になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」という発言である。ノーベル賞受賞者が続々、批判の声を上げた。
物理学賞の益川敏英・京都産業大学教授は、みのもんたのインタビューに応じて「全然、科学というものがわかっていない、あの女の人は……日本の中の科学は枯れますね」と述べる。そして、「紅衛兵運動のような、気に食わんからやめてしまえみたいな、乱暴な議論はやめてほしい」とまで言った。
化学賞の野依良治・理化学研究所理事長も「不用意に事業の廃止、凍結を主張する方々は将来、歴史という法廷に立つ覚悟はできているのか」と、蓮舫発言を強く牽制する。科学者たちの危機感は相当のようだ。
ただ、与良正男(毎日新聞論説委員)が指摘するように、事業仕分けが最終判定の場ではない。この先、何段階かの調整が行われ、最後は総理が決定することになる。その首相も「ノーベル賞受賞者の方々のお気持ちが奈辺にあるのか、お目にかかって聞いてみたい」と語っている。与良が予想するように、おそらくスパコン予算は復活されるのだろう。
医学・生理学賞の利根川進が「天下りを減らす方はやるけれども、スーパーコンピューターの開発はやるというふうに『仕分け』てもらわないと……」と話すあたりに落ち着くのではあるまいか。
与良が「仕分け人は悪役になっているけど、議論を巻き起こしたことはよかった」とまとめた。
文
アレマ