<テレビウォッチ>自民党の大島幹事長が、「横暴だ。憲政史上に大きな汚点を残した」といったが、「よく言うよ」てなもんだ。自分もどれだけ「汚点を残したか」、だれもが知っている。
とはいえ、それはそれ。強行採決はいただけない。民主党はきょう(11月20日)未明になった衆院本会議で、モラトリアム法案を自民、公明欠席のまま採決してしまった。政権が変わって最初の法案だが、法案審議は2日だけという強行だ。半年前の自民党もそこまではやらなかった。
ただ面白いのは「資金繰りに苦しむ中小企業の救済」という法案の趣旨と緊急性から、共産党が賛成していることで、こうなると自民・公明は分が悪い。
笠井信輔が「最初の法案がいきなり強行でした。このような光景が今国会、次々と出てきそうです」
小倉智昭が、「あれだけ自民党の強行採決に抵抗していたのに、与野党逆転するとこんなものですかね」
諸星裕は、「ちょっと残念ですね。せっかく事業仕分けなどで評価されていて、数の横暴はやらないと言っていたのに、もう一段高いところへいってほしかった」
小倉「亀井さんは、中小企業へ早く、という気持ちが強かったんでしょうが」
本音は、いろいろ火種をかかえて、会期延長をしたくないというところにある。とくに鳩山首相、小沢幹事長の金の問題だ。国会を仕切っているのが小沢幹事長だというのがみそ。もともと彼は数の信奉者である。
笠井が「あと10日で法案11本を通すのでしょうか」
と、ここから官房機密費に話を変えた。額も不明、使途も不明、領収書もなにもいらない、という官房長官のヤミの財布。政権交代でようやく明らかになるか、と思ったのだが、平野官房長官の歯切れが極めて悪い。
かつて、外務官僚が国際会議の費用を流用して競馬馬を買ったりで、大問題になったものだが、平野官房長官は最初に質問が出たとき(9月17日)から、「あるんですか?」とおかしな反応だった。ところが、9月、10月に「1億2000万円」引き出したとかいう。たしかに首相訪米などはあったが……。
小倉が「公表不可能だからこういうことになってるんでしょ」
諸星「その通りです。が、官房長官ひとりが『責任を持つ』といったって信用できない。野党も含めた小さなグループで、情報を共有したらいいのではないか」
この話ばかりは、やぶ蛇を恐れて自民からの攻めもない。まあ、どっちもどっちか?