<テレビウォッチ>鳩山首相が「うかつだと言われたらそのとおり。その意味では遺憾だった」と認めるのもムリはない。「内閣の情報管理の在り方が問われる前代未聞の事態が起きました」とは番組のナレーション。直嶋経済産業相がしてはならないミスをおかしたのである。
きのう(11月16日)8時17分、石油連盟との懇談で経産相は、7-9月のGDP(国内総生産)について「前期比+1.2%、年率換算+4.8%という、なかなかいい数字なんです」と、得意げに説明したらしい。ところが、GDP速報値の政府発表は8時50分に行われることになっている。33分もフライングしたのである。「株価に影響を及ぼすこともあり政府は常に情報管理に神経をとがらせてきた」(ナレーション)。
経産相は「ちょっと申しわけなかったですね。8時50分というのを正直、知らなくて」と述べた。こういう人が日本経済の舵取りをしているのである。オソマツ過ぎないか。
三屋裕子(スポーツプロデューサー、元バレーボール選手)は「うかつという言葉ではすまされない」と話す。
杉尾秀哉(TBS解説委員室長)は「これまで経験がなかったこととはいえ……」とした上で「市場に混乱がなかったというのは、日本経済の現状は世界的にその程度にしか見られていないのか、と逆の意味でちょっと残念だった」と語る。
総理大臣の『ユルさ』が内閣全体の緊張感を失わせているような気がしてならない。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト