<テレビウォッチ>日本郵政の社長に元大蔵事務次官を起用して、声高に叫んでいた『天下り、渡り禁止』に反するのでは、と指摘された鳩山政権が、またしてもという感じではある。今度は、人事院の人事官に前厚生労働事務次官をつけようとしているのだ。これは、現在、空席となっている人事院総裁の後任を前提とした人事。
平野官房長官は衆院予算委員会で「事情を十分、熟知している方が好ましいと人選した結果お願いした。天下りでも天上がりでもない」と述べたようだが、番組によると、「過去、民主党は、官僚出身であることを理由に人事に不同意としてきた経緯がある」(ナレーション)。野党側も「絵にかいたような天下り」と厳しく批判しているらしい。
嶌信彦(白鴎大学教授)は「日銀総裁人事で、前政権が金融をよく知っている人をあてようとした際に民主党は3代つづけて異を唱えた。このときとどう違うか説明しないとね」と話す。高木美也子(日本大学教授)も「あれだけ官僚批判をしておいて、またこう次々と官僚をもってくる神経がよくわからない」と言う。
みのもんたが「国民が民主党に送った風を逆に押し返すつもりか」と語ると、嶌は「安倍政権が郵政造反組を復党させたのと同じインパクトをもってくると思う」と支持率低下のリスクを予測する。
みのは「国民の反発は必至ですよ。人がどうのこうのじゃなくて、脱官僚してくれよという期待をこめていた」とも言った。今回の人事は国民目線とはかなり差がありそうだ。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト