企業年金崩壊か どうするJALの高額支給

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   <テレビウォッチ>日本航空の再建問題できのう(10月29日)、前原国交相は「万が一飛ばないことになったら重大。公的色彩が極めて強い」と国が管理する方向での再建を示唆した。

   経営状況を調査していた専門家チームの報告書を受けたもので、「企業再生支援機構の支援による再生が適切」との判断だ。同機構があらためて再生の方策を作るが、当然公的資金投入がありうる。

   そこで、あらためて日航の高額な企業年金が焦点になってきた。「税金を投入して、それが年金にいってしまうと国民に説明がつかない」(財務省)というわけだ。

   笠井信輔が「得もり」でこれを解説した。

   報告書によると、日航の再生には、11月までに1800億円のつなぎ融資、3月には3000億円の資本増強が必要なほか、銀行には2500億円の債権放棄を求め、9000人のリストラなどが必要となっている。

   しかし、税金をいれて、銀行の借金を棒引きしているのに、高額な年金をそのままでいいのか、というのがポイントだ。

   日航のOBが受け取る年金は、月50万円といわれ、このうち企業年金が25万円と高い(全日空は9万円)。いま約9000人が受け取っているが、これを支える現役は1万7000人。3300億円の積み立て不足にあるという。

   要するに、若年層が少なくなっているのだが、この構造の変化自体は日航に限らない。どこの企業でも同じだ。

   また、年金額が高いといっても、その分長年積み立ててきたものだから、法的にも保護されていて、退職者の3分の2の同意が必要となっている。このカベを破るのは難しい。

   そこで政府は、特別立法をつくって、企業年金の給付率4.5%を1.5%に下げようと考えている。強制的な減額だ。すると今度は、憲法29条の財産権の侵害にならないかという問題も出てくる。

笠井は、「会社が危ないからといって、年金を減らすことができるのか」。
小倉智昭「金利の高い積み立て預金みたいなもので、もらって当然だろうが、そんな特別立法ができると、ほかの年金だって危なくなる」
小笹芳央は、「これ、超越的な法律になりますからね。法律以上に全体的な空気が決めていくような気がする。社会全体が痛みを分かち合うような……」
笠井は「日航のためだけの法律は作れません。だから、他の企業にも関係してきますし、企業年金崩壊になるという懸念もある」という。
小倉は「ナショナル・フラッグシップのJALはつぶせないでしょう」
佐々木秀実は、「といってJALだけ特別ってわけにもいかないのでは?」

   フラッグシップがなくなった国はいくつもあるけどね……。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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