NPOの動きも違う日米
アメリカでは全く事情が違った。ジョンズ・ホプキンス大学では、すい臓がんの第2段階の研究を終えていた。30人のスタッフと最新機器に30億円。これをNPOが支援していた。1万7000人がネットやイベントで寄付を募り、27億円を提供したという。
NPOのメンバーは陳情もする。「研究者は陳情する必要はない。私たちがそれをやる」。この結果、10年間で研究費は4倍に増えた。いま全米で400の臨床試験が行われているという。公的資金でも、米政府のがん研究費は5000億円以上だが、日本では数百億円だ。
国谷裕子は、「そうして開発されたものを日本で使えないのか?」
薮内記者は、「臨床試験が必要になる。アジア人とヨーロッパ人ではペプチドが違うので、日本人にあったワクチンを開発する必要もある」
鳥越は、「1日も早く結果を出してほしい。この間にも亡くなっているんですから。1番違うのは金だろうが、日本ではおそらくダムにいっちゃってるんだろうな」「もうひとつは市民が立ち上がることで、私も支援団体をやっているが、なかなか集まらない」と嘆いた。
ダムや道路は、いま民主党が削り倒しているが、マニフェストで手一杯。がん研究にまで目がいくかどうか。
ヤンヤン
* NHKクローズアップ現代(2009年10月26日放送)