のりピー初公判VS所信表明 どちらが「ニュース」だったのか

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<テレビウォッチ> きのう10月26日の酒井法子の初公判。わずか20席の傍聴券を求めて6615人が集まったが、「とくダネは、それを手にいれました」と小倉智昭がいい、「私が見ました」といったのが大村正樹。

   大村は「先週の高相被告のときはだめだったんですが、ADさんも並んでくれまして……330倍の倍率は、オウム裁判以上」といった。それはともかく、いかに裁判としてはその程度とはいえ、一般用20席で押し切る裁判所の神経は相当なものだ。一方で裁判員制度が始まっているというのに。

   そのせいか、大村は法廷内の座席の話から始めた。傍聴席は全部で42席。裁判長に向かって右手21席が記者席で、残り21のうち20が一般用、で、もうひとつは? これが最前列左端で、情状証人のサン・ミュージックの相澤副社長が座った。

   大村は真ん中3列目で、被告席の酒井被告の表情は、記者席よりよく見えたという。で、その印象。「保釈会見のときはのりピーという感じだったが、きのうは目に輝きがない、華がない、顔色も悪く頬がこけてやせた感じだった」

   1時間50分の内容は、大方すでに出ている話ばかり。「夫に勧められて4年前に初めて使った。すっきりしました」「1年前からまた始めたのは、生活のリズムが乱れ、肉体的精神的に疲れていた」「(失踪は)2週間くらいで抜けると思った」などなど。

   相澤副社長が、「14歳からですから父親代わり。(契約解除しても)情の部分は断ち切れない」と述べたとき、酒井の目から大粒の涙が流れたというのが、唯一のヤマだった。

   大村は「発言を伝えるために記者たちが出入りするので、騒がしい。例えば『無職です』といったとたん、記者たちが走る。彼女は、何だろうこの人たち、という目で見ていた」と。

小倉が、「4年前と1年前から。その間の3年間については聞かないの?」
大村「聞いてないですね」
竹田圭吾は、「総じて追及が甘い。6日間逃げたことについても突っ込みが足らない」

   酒井はまた、「今後は介護の仕事がしたい」といい、さらに離婚を口にしたことで、大村も驚いたという。先週の高相の公判では、「親子3人で暮らしたい」といっていると伝えられていたからだ。

   竹田は「ちょっと唐突。彼女の立場からすると、体験を語って覚せい剤防止に役立つこともできる。(復帰の)道を閉ざすと、ほかの人にも影響する」

   こんな調子で、時間だけはたっぷり30分以上かけたが、まあ、しょせんはバカな夫婦の覚せい剤事件だ。

   番組はこのあと、鳩山首相の所信表明の話に移ったのだったが、小倉がエンディングで、「日本の将来を考えると、所信表明演説からやるべきだったかも……」とポツリ。しかし、その所信表明の時間、民放各局は酒井裁判をナマで中継していた。これが日本の現実だ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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