<テレビウォッチ>また薬物使用を巡る裁判。麻薬取締法違反の罪に問われている押尾学被告(31)の初公判が今日(10月23日)午後から東京地裁で行われる。
押尾被告は、東京・六本木のマンションでMDMAを使用した罪で起訴されたが、注目点は一緒にいた女性が死亡した経緯を裁判でどう取り扱うか。
番組では、専門家の意見を織り込んで取り上げた。
まず、今日の初公判。元東京地検検事の若狭弁護士は、押尾被告がMDMAを1回使用した事実で起訴されているので懲役1年6か月、執行猶予3年~4年の判決だと指摘する。
元裁判官で弁護士のコメンテーター、八代英輝も「本来なら30分程度で判決までやってしまう内容」という。
しかし、若狭弁護士は「無罪になる可能性もある」という。
押尾被告は「固形物を飲んだことは間違いないが、違法のものという認識はなかった」と逮捕直後の供述を、その後「違法のものと分かって飲んだ」と覆している。
裁判で「取調官から強硬に言われたのでやむなく調書に署名した」と弁解するパターンもあり、知らなかったことが『事実』となれば無罪もありうるというのだ。
そして注目の女性が死亡した経緯。押尾被告は事件当時、女性の様子がおかしくなり「心臓マッサージをしたが怖くなったので同じマンション内の別の部屋に逃げ」ている。この後119番通報されるまで3時間の空白があった。
若狭弁護士によると、「一緒にいた女性が亡くなっているので通常の流れの裁判とは違ってくる可能性がある」という。
その「裁判の流れ」について八代は次のように推測する。
「検察官が、亡くなった女性の経緯を詳細に質問したら、おそらく女性の立件については視野に入れていない。逆に、別件で立件する予定なら質問を軽くとどめるか、あえて触れないと思う」
今日の公判で女性の件をどう取り扱うか、押尾被告の判決期日を指定しない可能性もありそうだ。