<テレビウォッチ> 建設中止で揺れる群馬県の八ッ場ダムの現場を、下流自治体の6知事が訪れた。地元住民とも会見し、石原都知事は「これから先、どういう気象変化が起こるかわからないのだから作るべきだ」と、工事続行を訴えた。いわば国交相への挑戦状だ。
さきに前原国交相が訪れたときは、会見を拒否した地元住民も、この日は「建設促進」の意見を述べた。
「作らなくていいんじゃないの?」という観光客に、地元民が、「中身を知らないからだよ」とかみつく映像もあった。「反対から賛成へ、さらにいま賛成から中止へ、何千人が2度も悩んでいるんだ」
しかし小倉智昭は、「気象変化がというのなら、なんで50年もかかるの?」とポイントを突く。そう、50年経っても、何も起こらなかったということ。
FNNの世論調査では、中止すべきが45.8%、建設すべきは32.2%だった。これが全国民の意識というわけだ。専門家も、1)さらに1000億円以上が必要 2)利水の必要性が低い 3)ダムより堤防強化を優先に、などの見解をいう。
小倉は「前原大臣は、中止した方がお金がかかっても、中止するものは中止といっている」
竹田圭吾は、「過去のことと現在とを分けないといけない。すでに治水、利水の効果は低いと出ている。お金は全国民のお金だから、中止というのも説得力はある。ただ、住民の問題がある。お金がかかっても完璧な補償をすべきだ」
むしろ問題は、長年にわたる懐柔策で、いま地元が財政状況も含めて、ダムに依存しないとやっていけない状況になってしまっていることだろう。
別にFNNがやった調査で面白い結果が出ていた。マニフェスト実現には巨額の予算が要る。マニフェストか赤字国債発行かという問いだ。
◆政権公約は守るべきか?
必ず守るべき 9%
守れないものが出ても仕方がない 38.8%
とらわれず柔軟に 50.6%
◆公約実現のために赤字国債を発行すべきか?
すべきだ 24.5%
思わない 60.2%
◆ 実現すべき公約
子ども手当 61.8%
農家への戸別所得補償 59.2%
高校授業料の無料化 46.9%
高速道路無料化 19.5%
国民の方が覚めているような……。