<テレビウォッチ>楽天イーグルスの快進撃でいま、仙台が熱い。しかし「仙台は熱いけど、オレは寒いぞ」「クビを宣告されて、大試合に臨むなんて前代未聞」と、野村克也監督(74)のぼやきは続く。これが野村流勝利の方程式か。
クライマックス・シリーズの緒戦、ソフトバンクに連勝して第2ステージ進出を決めたときは、「山崎(武司)が最後に決めてくれた。あれは本当にジーンときた。感動した」
4月「マー君、神の子取り消し。親の子、普通の子」
5月「トリプル寒う。気温が寒い、試合内容が寒い、打線が寒い」
8月「だれかぼやきを止めてくれ。死ぬまでぼやいていないといかんか」
9月「(岩隈が)ヒーロー? おかしいんじゃないの? 結果オーライの野球は1番嫌いなんですよ」
解雇通告の後、「オレの夢は胴上げして、落としたらご臨終だからね」(笑い)
このぼやきに選手たちは反発しながら、結束を強めているらしい。第2ステージ進出を決めたあと、最後になるかもしれない仙台球場で、ファンにいった。
「今シーズン限りで解雇という報告を受けました。何としても、日本一頂点に立って、皆さんに恩返ししたいと、強く強く胸に刻んでおります」。球団への宣戦布告に聞こえた。
田中大貴が、「いまの仙台は、日ハムが北海道へいって最初に勝ったときより、異様な雰囲気」という。「ひょっとすると日本一もありうる」
中野美奈子までが「一丸となっている感じがする」
田中が監督の代表的なぼやきを並べてみせた。
監督就任の2006年「(選手には)3流は無視、2流は賞賛、1流は非難」「まだ野球の常識が浸透していない」「2流にスランプはない。未熟な人がスランプなんて言葉を使う権利なし」
07年「飛躍の年だと思ったが『落転(ラクテン)』の年だった」
08年「3年後は投手王国かも。俺はいつも基礎工事だけでさよなら」
今年、選手への退任報告で「悔し涙だよ。(CSは)くそったれシリーズ」
小倉智昭は、「日本シリーズで、楽天・巨人なんて見てみたいね」
前田忠明「日ハムにダルビッシュがいませんからね」
海堂尊は、「楽天、巨人」
小倉「ノムさんはいつも試合後半になると何しゃべろうかと考えているらしいよ。ベンチからいなくなる」(笑い)
今年の野球は、イチローの200本安打と楽天の行方だけだった。さあ、ノムさんのぼやきがどこまで続くか。なにしろ面白い。