<テレビウォッチ>きのう(10月15日)横浜市で、5歳の男の子が新型インフルエンザで死亡した。3日間で4-16歳の4人が亡くなり、死者は27人になった。厚労省によると、集団感染の発生は前週の1.5倍、休校・学級閉鎖は6476施設に及んだという。
注目されたのは、横浜の5歳の男児は、タミフルを4回も飲んでいたこと。10月12日に発熱、翌日A型陽性と出たためタミフルを投与。しかし呼吸困難など病状は悪化、別の病院で3回タミフルを投与したが改善しなかったという。
厚労省は、急性脳症が重症化するのは5-9歳に多いとしていたが、今回は死因も急性脳症ではなく、重症肺炎と急性心筋炎とされている。なぜタミフルが効かなかったかは定かでないという。
森本さやかの解説では、この男児はぜんそくの持病があり、呼吸障害が早くから出た。タミフルを2回投与した段階で、発熱は37.6度とたいしたことはなかったが、人工呼吸器を装着する状態だったという。「タミフルが効かなかったのかな」と。
小倉智昭が、「タミフルへの耐性が考えられるのか」
東京医科大学の松本哲哉教授は、「この場合は発熱の翌日には息が苦しいという状態なので、感染はもっと早かった可能性がある」という。
小倉「肺炎になったとしても、対処はできる?」
松本「できますが、ウイルスそのものに大しては、タミフルとリレンザしかない。タミフル耐性ウイルスならリレンザが有効だが、吸引式なので、肺炎を起こしている子どもに『吸って』というのは無理」
森本「季節性に較べて、新型は肺にきやすいというが……」
松本「新型の特徴は、肺でウイルスが増える可能性があること。ウイルスで肺炎を起こすと重症化しやすい」
中野美奈子「早くタミフルを飲んでいればこうならなかった?」
松本「可能性はある。が、今回は治療自体は問題ない」
森本「厚労省のHPのQ&Aも脳症を念頭に置いている。肺炎を想定していなかった?」
松本は、「脳症は子どもだが、肺炎は高齢者でも起こりうる。いったん起こると重症化しやすい」
小倉「別の特効薬の可能性は?」
松本「来年前半には承認となる新薬がひとつある。これは注射薬」
森本「ペラミビルといって、タミフルの5回分の効能があるという」
小倉が「きのうも忠さんと、年寄りは肺炎が恐いから予防接種しようかといっていたところ」
前田忠明「肺炎球菌の予防接種ね」
小倉「5年に1回しか打てないから、忠さんはもうちょっと歳とってからと。ボクはいま働いているんだからいまだ、と論争してた」(笑い)と、急に話が年寄りくさくなった。
むやみに恐れることもないが、やっぱり不気味だ。