1店あたり3000人に近付く
キャスターの国谷裕子が「店が乱立する過当競争のなかで、お客の財布のヒモが固いとなると大変ですね~」と、つい声も湿っぽくなる。
番組に出演した関西学院大大学院の藤田太寅客員教授は次のように指摘する。
「遠くでも『安い』方を選ぶ客の行動に変わってきている。『近い』『いつでも買える』がコンビニの独壇場ではなくなって来て、24時間営業はスーパーもドラッグストアもやっている。
チェーン店を増やせば会社全体は儲かる仕掛けになっていたが、1店舗、1店舗は生きるか死ぬかの大変な競争を強いられている。その『ズレ』の見直しが今、迫られている」
かねてから1店舗当たりの人口が3000人を下回るとコンビニの経営は苦しくなると言われていた。1998年に4000人を超えていたのが今は3000人に限りなく近づいているという。
愛知県を中心に650店舗を展開しているココストアでは最近、店舗内に本格的な調理場を設け、工場からの運送費節約で500円台中心に「できたて弁当」を販売している。
従来のコンビニの概念にとらわれない『コンビニ冬の時代』を乗り切る模索がすでに始まっているといえる。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2009年10月14日放送)