<テレビウォッチ>まるで大地震が直撃したような有り様だ。10月13日昼、札幌市内の古本店で本棚が倒れ、本の下敷きで5年生の女子児童が意識不明の重体になった事故である。
取り調べに当たっている警察では、何に違反するか見当がつかないらしいが、安全への配慮を怠っていたとしか考えられない。原因究明し白黒はっきりさせてほしい。
事故が起きた古本店は、50平方メートルという狭い店内に、両サイド壁面の本棚の間に4列の木製本棚(高さ2.1メートル、幅5.4メートル、奥行き30センチ)が並んでいた。
本棚と本棚の間はわずか50センチ。半身にならないとスレ違うこともできない狭さだった。
その木製の本棚が15時40分ごろ将棋倒しに倒れ、お客の中学3年生(14)と妹の小学5年生(10)、従業員(19)が、壊れた本棚や崩れてきた本の下敷きになった。
中学3年の姉と従業員は軽いけがを負ったが、妹は意識不明の重体。
救助に当たった消防署の職員によると、本棚にあった2万5000冊の本のうちの7割、1万8000冊が崩れ落ち、1メートルほど高さで積み上がっていたという。
地震があったわけでもないのに、なぜ本棚が倒れたのか? 一応、本棚と本棚は上部を板で固定されていたというが、何かのはずみでバランスが崩れ、天井まで積み上げられた本の重さで補強部分が支え切れなかったのかも……
同店は、古本の他に各種ゲームも販売しており小中学生がよく訪れていた。
取材したリポーターによると、警察では何の違反に該当するのか見当がつかないが、とりあえず業務上過失致傷の疑いで調べているという。
キャスターの加藤浩次は「本棚の転倒防止策は、各店に委ねられている。ということは各店がしっかりやらなきゃいけないということですよね。原因究明をしっかり頼みますよ」と、女児の不慮の災難に怒りを込めた。