イチローが語った 重圧が恐怖に変わる瞬間

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「血の気がひき脈が速くなる」

   苦しい思いは何度もしている。毎年200本に近づいたときがそうだと。

   「重圧には弱い。まず血の気がひいていく、脈が速くなる。しまいには吐き気をもよおすという順番なんです」

   3月のWBCでは、チャンスに凡退を繰り返していた。が、決勝戦の延長10回、2アウト1、3塁で、決勝打を打った。

   「全国民の思いが詰まってる。こんな重いもの、恐怖を過去に味わったことはなかった」。これが、今シーズン大記録に挑んだイチローに大きな力を与えた。

   「いつも思い出してます。きびしい打席では、あの瞬間が何度も頭に出てくる。でも、あれ以上の状況はなかった。プレッシャーが恐怖に変わる瞬間というのがあるが、あれを打ち破ったのは、自分にとっても大きな財産です」

   ――野球をやめたくなったことがありますか?

   「やめたくなったことはない。ただ、ここでやめたら楽になるなと思ったことはある。数字、記録に追われているから、このシーズンもひょっとしたらそうかもしれない」

   ――200本達成できた理由は何ですか?

   「200本は試合に出てないと無理。(胃潰瘍などで)16試合の欠場だったが、これが限界ライン。けがを絶対にできない。体調管理も絶対。かといって成績を出せないと試合にも出られない」「野球が好きというのが、原点にあるんじゃないですか。これが何よりも大事」

ヤンヤン

* NHKおしえて イチロー選手!「大記録はなぜ生まれたか」(2009年10月12日放送)

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