雨中レポートもういらない スーパー台風の時代

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テレビウォッチ>東海地方では「10年来」という非常に強い台風18号は、きょう(10月8日)5時ころ知多半島に上陸、長野から東北へ抜ける見込みだ。

   小倉智昭が、「きょうは台風を中心に……」というので、やばいなと思ったら案の定だった。お定まりのレポーターと映像の羅列。タイミングが合わないとひどいことになる。

   岸本哲也が渥美半島の伊良湖岬にいた。小倉が「スマトラにいたと思ったら……」という。まったく忙しい男だ。

   岸本は「名古屋から3時間かけて来ました」というが、台風はもう過ぎたあと。1番ひどかったときは途中で、たしかにトラックがひっくり返っていたりの映像があったが、まだ真っ暗だ。

   田中良幸は新潟。日本海の白波をみせるが、台風の影響はこれからというところ。次いで、静岡ではもう青空が出ていた。お台場では、ディレクターが「風速計は30メートルです」というが、ゆりかもめは動いているし、小倉も「そんなにはないでしょう。30メートルだと立っていられないはず」。新宿も陽が差し始めていた。

   これに、前夜の南大東島とか鹿児島、宮崎、高知・桂浜、南紀白浜などの暗夜の強風映像が入るから、ややこしい。大村正樹が、白浜の岸壁で「吹き飛ばされそうです」と絶叫していたのは映像で、ナマになったときは「もう台風からは1番遠いところです」。

   スタジオの田中大貴が、JR山手線の運転見合わせを伝えていたら、過去の電車転覆の画像が出て、小倉が「びっくりするようなものが……」

   「とくダネ」本番の時間に台風がどうなってるかがわからない。長野・諏訪のあたりというのだが、ここに誰もいなかった。9時40分頃、長野のお天気カメラの映像が出たら、まことに静かな様子。田中大貴が「小康状態ですね」といったが、そうじゃない。台風の目だよ。

   洋上でもハッキリ見えた18号の目は、台風の現在地を示す最高の見せ場だ。衛星画像をリアルタイムで出したら、はっきりしただろうに。

   小倉が、「地球温暖化で、風速80メートルの台風もあるといわれる」

   67メートル以上を「スーパー台風」というのだそうだ。2005年のハリケーン・カトリーナが78メートルだった。海水温が高くなると、台風は巨大になるのだと専門家がいう。21世紀末には、個数は減るが強い台風が増えると。

   台風報道も少しは考えた方がいい。風雨の中のレポーターの絶叫はもういらない。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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