<テレビウォッチ>「雛が親鳥のかえるのをパクパク口あけて待っている感じ。なんでこうなるの?」。作家の吉永みち子が、鳩山首相留守の閣僚たちの有り様をこう言って皮肉った。
鳩山首相が外交デビューを果たして26日、帰国した。たった5日間の訪米だが、待ち受けているのは、難問山済みで「すべては総理が帰国してから……」という相次ぐ閣僚の発言のことである。
テレ朝コメンテーターの三反園訓が「何でもかんでも鳩山、鳩山……閣僚は公約に従っていろんなことを打ち上げている。しかし、現状は臨時国会にどの法案を出すか何ひとつ決まっていない」と。
前原誠司国交相などは、拙速な部分はあるもののダム中止に伴う補償の新法を通常国会に提出する方針を打ち出したり、JAL再建のために『JAL再生タスクフォース』を立ち上げるなどよくやっていると思うのだが……問題は他に??
で、どうやら三反園が指摘したかったのは国家戦略室。「目玉だった国家戦略室を局に格上げする法案を出すかどうか見通しが全く立っていない。背景にあるのは、いろいろ言われているが内閣官房と同等とする戦略室の局格上げはよくないから先送りした方が良いと言った説。また、中小企業への融資を3年間猶予する問題も大変です。鳩山さんがどうするかですよ」
最近、菅直人・副総理兼国家戦略局担当大臣に会ったばかりという吉永も呆れ顔で次のように……
「国家戦略室は機能しているんですかね~。上ができていないから下が動けない。閣僚がどんどん発信しているが収拾がつかない。雛がパクパク口開けて親鳥がかえるのを待っている状態」
これを受けて赤江キャスターが「システムの理想がどこまで実現し、どのくらい機能するのか、まだ見えてこない感じですね~」と同じく呆れ顔。
スタート早々から組織の主導権争いをやっているようでは、良くも悪くも最強といわれた官僚組織に勝てるわけはないのだが……