<テレビウォッチ>そこは空港の屋上。昼間の閑散とした展望デッキを警備員が歩いてくる。とくに変哲もない光景だが、よく見るとなにかがおかしい。車椅子のような乗り物に乗ってるのだが、なにかを操作している気配もない。まるで乗り物が勝手に動いてるかのような不思議な映像だ。
そこで動画の撮影者は、警備員に話しかける。その説明で、手元にある左右のレバーの小さな動きで、乗り物を操っていることがわかる。「すごい、素晴らしいですね」と驚きの声。この乗り物は、夜間の映像がまたクール。なんとも奇妙なコズミックサウンドを鳴らしながら、SF映画の宇宙船さながらに赤や青の光を発し、「近未来」感をこれでもかとばかりにアピールしている。
この正体不明のビークル、じつはトヨタ自動車が開発した「i-REAL」という3輪の1人乗り電動自動車だ。トヨタ版のセグウェイといった類で、「実用性の検証」の目的でセントレア(中部国際空港)に4台が導入され、6月27日から警備や案内業務用に使われているという。
空港の利用客には、珍しがってカメラを向ける人も少なくないそうだ。ただし、実際に稼働中のi-REALをここまで詳細に収めた動画は貴重と見られ、動画サイトのYouTube(ユーチューブ)では、この動画「ロボコップ警備員(「Real Robo-Cop Security Guard!!」)」が公開から1週間で約13万の再生回数を記録。世界中で大きな関心を集めている。
なお、動画を投稿したのは、外国人の目から見た日本の風俗を紹介する「The Japan Channel Dcom」というユーチューブチャンネル。それでは、動画を見た海外ユーザーの反応はどうだろうか。コメントでは「見た目カッコいいけど、必要なのコレ?」「障害を持つ人が乗るべきではないか」「警備に使えるのか」「馬鹿げてる」「ラクしすぎ」など、さしあたり警備業務への活用には疑問の声が多い模様だ。
OP・コンチーネ