<テレビウォッチ>まだ政権が発足していない民主党に新たな火の粉が地方から降ってきた。
民主党は、先に麻生政権が実施した15兆円にのぼる2009年度補正予算のうち、未執行分の8兆3000億円を洗い直し、ムダな部分を新政権の公約の財源にしようという方向で進めている。
これに地方自治体が待ったをかけたのだ。
この予算の未執行分とは、国庫から各省庁に予算を割り当てる『配分』が行われ、各省庁が配分に基づいて自治体や独立行政法人に具体的な金額の『交付決定』が行われる。
未執行は、交付決定が行われる前、各省庁に割り当てられた配分の段階を指す。
もっとも交付決定されても、まだ支出される前なら、凍結して別の財源として支出されることあるという。
この未執行分や支出前の凍結に反対する急先鋒の東国原宮崎県知事は次のように……。
「執行停止とか凍結とかして頂かないように強く要望していかないとならない。交付決定とか 内示を頂いたものを返せというのであれば当然、法的対応を考えなければ……」
全国知事会会長の麻生福岡県知事も「予算が成立して実行することになっているんだから、止められないんじゃないですかね」と、歩調を合わせる。
キャスターの赤江が、スタジオの生出演した中田・前横浜市長に「もし、中田さんが現職の市長だったら、東国原さんのように国を訴える強い姿勢に出られますか?」。
これに中田前市長は「逆に、知事や市長が変わったとき、前の知事や市長が作ったものをビタ一文変えられなかったら、何のために変わったのかとなる。
そこはある程度の割り切りが必要だ。それに今回の補正予算は不要不急なものが相当ありますから」と。
どうも、火の粉のもとは自民党系の首長に多いらしい。とくに東国原知事は今回の衆院選を巡って知事の存在意義を問われただけに、ここで存在感をという狙いがあるのかも……