<テレビウォッチ>「鳩山さんの人事構想、なかなか漏れ聞こえてきませんね~」(キャスターの赤江珠緒)といって番組トップで取り上げたのが、「何故、ペースダウンしているのか?」。
鳩山代表は、2日後9月16日に控えた首班指名後、正式に発表することを表明しており、いくら日替わりメニューのワイドショーとはいえ「遅い」というのはちと性急過ぎでは……
閣僚人事で内定が決まっているのは副総理兼国家戦略局担当相の菅直人代表代行、平野博文役員室長の官房長官、岡田克也幹事長の外相の3人だけ。
その他の閣僚人事の顔はマスコミの憶測以外まったく見えてこない。番組がペースダウンの要因に挙げたのは、次の3つ。
1つ目は、藤井裕久党最高顧問の扱い。当初「財務相」の話が出ていたが、小沢代表代行の周辺から「藤井さんは旧大蔵省出身だから、財務省に取り込まれてしまうんじゃないか」の声に押され、微妙になっているとか。
ジャーナリストの鳥越は「藤井さんの話はマスコミが勝手に言って勝手に書いて否定しているだけのこと」というのだが……
かつて民主党にいたことがある政治アナリストの伊藤惇夫は「小沢さんの周辺にいる人たちが、本当かどうかわからないが、小沢さんの意向といって(人事に)介入して来ていることは事実です」という。
2つ目は、輿石東・参議院議員会長が参議院議員からの入閣枠を「1つというわけにはいかない」と、限られたポスト(上限17)の中で2つ以上を求めていることも苦しいところ。
党役員や官邸、国家戦略局などで人材争奪戦になっており、調整に手間取っているのではという説。
この人材争奪戦を思わせる話題が9月13日民主党、原口一博議員の地元、佐賀市であった。
総務相の可能性をマスコミが取り上げていた原口議員。支持者に囲まれ、「大臣になるんだね~」とオオモテ。そこでつい口に出たのをカメラがキャッチした。
「いや、いや……メディアがきているから言えないけど、小沢さんが直接下で働けというのもきている。幹事長代理で党全体を……」と。
いずれにしろ週央には決まる閣僚人事、ここはお手並み拝見と待つしかない。そんな中で民主党にとってむしろ怖いのはスキャンダルだ。早くも先週末のスポーツ紙で次のような話が。
北陸信越ブロックの比例で当選した田中美絵子議員は、風俗ライターやヌードで映画出演の経験があり、逮捕歴も……と報じられた。
近畿ブロックの比例で当選した渡辺義彦議員は、自己破産手続き中だったことを党本部に隠していたことが判明した。
こんな当選者が続々出ると、来2010年の参院選挙まで追い風が吹くのかどうか保証はなさそうだ。