ある日突然福耳に? お金持ち伝説のナゾ

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   <テレビウォッチ>でっでかいっ! びろんびろんできそうなぐらい大き~い! やっぱり偉い人は違うわ、都市伝説(?)を納得してしまう大きさね~。

   と、ひとしきり感心してしまったものがある。それは、耳。 取材である大企業の会長にお会いしたのだが、この方が典型的な福耳の持ち主のお方だったのだ。1兆円を軽く超えるグループ総売り上げに驚くのと同じほど、会長もこれまた立派な福耳をされている。実際にお会いすると、その立派な垂れ具合と大きさに、こちらが恐れ入るほど風格漂う福耳なのだ。

耳が語る真実とは

   私たち日本人は、福耳に強い憧れがある。子供の頃に何かで知ったのか、あるいは潜在意識に刷り込まれかのごとく、『偉い人は福耳』と思い込んでいる節がある。権力、財力がある大企業の社長や大物政治家はみな福耳で、自分は小さな耳だから、お金持ちになれないかもしれない……と努力の前から子ども心に不安に思った人も少なくないはず。

   取材に同行した男性スタッフも、福耳になるとお金持ちになると逆説に考え、一生懸命に耳たぶを引っ張っていた少年だったという。私も父親の耳を見て、「どうしてうちのお父さんは、福耳じゃないんだろう?」と残念がっていた子供だった。父の耳は小さく、遺伝なのか私もまた耳が小さい。お金持ちにはなれないと子供時代には思い、今は大きな顔がさらに大きく見えるため、私のコンプレックスの1つだ。

   ところで、福耳はなぜ富の象徴となっているのだろうか?

   諸説あるらしいのだが、一般的に信じられているのは、七福神の大黒天の耳だ。福徳の神で富の象徴ある大黒天の大きな耳たぶがルーツという説。また、福耳の起源は豚という説もある。華人社会では、豚は富と幸福の象徴だという。丸々と太ってよく食べることから富、柔和な表情は浮世の悩みから解放された幸福の象徴なんだそうだ。確かに、現在でも豚を祀った盛大なお祭りが開かれているのを見たことがある。そして、豚のように大きく垂れ下った耳を持つ人が、富と幸福を持つ人として人々から羨望されるようになったのだという。偉い人が豚の顔とシンクロしてしまい妙な気分になってしまった。だが、当然のように医学的根拠はないらしい。

   加齢によって耳たぶの皮膚が垂れ下がってきただけという、切ない現象を、人々は福耳だと喜々としているだけだと。確かに、偉い人は、たいていお爺さんだ。当然皮膚だって垂れる。取材した会長も、自伝に掲載された子供の頃や40代ぐらいの写真を見てみると、普通の耳なのだが、50代後半ごろから一目見て福耳とわかるように変化していた。いったいこの変化は何だったのか? 目は口ほどモノを言うというが、耳が物語る人生もあるのかもしれない。

   さて、少年時代に耳たぶを引っ張っていた男性スタッフ。40歳を過ぎても彼の耳はまだ小さい。ちなみに、健康ではあるがお金とはさっぱり縁がないそうだ。耳が小さいもの同士、これもまた耳が語る真実なのかもしれない。

モジョっこ

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