「天下り」ウハウハの7000億円 文春、怒りの実録ルポ

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「庶民性アピール」やり過ぎでは?

   今週は、選挙疲れか、特筆すべき記事はない。文春が、フライデーの二番煎じのような新人議員「田中美絵子 乱歩『変態映画』のフルヌードを誌上公開」は、仰天するほどのものではない。

   新潮の「『鳩山由紀夫』夫妻が通う『寿司』『焼き鳥』『フレンチ』総点検」を読んでみると、行きつけは、自由が丘の寿司屋「鮨幸」、世田谷区奥沢にある中国料理店「泰興楼」、ホテルニューオータニの日本料理店「千羽鶴」、田園調布の「鳥鍈」、四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」のようだが、そのどれも幸夫人と一緒だという。

   ここまでいくと、夫婦仲がいいというよりも、単に、尻に敷かれているだけではないかと心配になる。

   朝日新聞朝刊の「9日 鳩山動静」では、夕食用にだろうが、幸夫人と一緒に、上池台の「モスバーガー洗足池店」で。テイクアウトしたと書いてある。いくら庶民性を強調するためだとはいっても、やりすぎではないか。

   なにしろ、「13億円に迫る預金等や貸付金などもあわせ、実に推計85億円もの資産を有している計算となる」(現代「鳩山家は日本で何番目の金持ちか」より)大資産家なのだ。夫人の手のひらの上だけで動いてきた鳩山氏に問われるのは、ハンバーガーも食べてますなどということではなく、日本の将来のビジョンを、1日も早く国民に示すことなのだと思うのだが。

   読み応えがあったのは、文春の「若林亜紀 緊急雇用対策費7000億円を厚労省天下りファミリーが食いつぶす」。

   麻生政権が補正予算で作った「7000億円の緊急人材育成・就職支援基金」の実態をルポしたものだが、このカネも、厚労省の天下り団体「中央職業能力開発協会」にポーンと振り込まれ、さらに「雇用・能力開発機構」「産業雇用安定センター」といった別の天下り団体に業務を再委託しただけで、求職者たちには、そのおカネが一向に届かないのだ。呆れ果てるというのは、こういうことをいうのだ。必読である。


元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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