<テレビウォッチ>国会議事堂に隣接する議員会館。「落選」「引退」を含め200人が退去期限の切れる今日(9月2日)、ここから出ていく。
重鎮も小泉チルドレンも含めほとんどが自民党議員。「サヨナラ永田町」を追った。
国会に近い理髪店。昨日、外務大臣を経験したこともある中山太郎(大阪18区)の姿があった。85歳。唯ひとりの大正生まれ。
風貌から「お茶の水博士」の愛称で親しまれた重鎮も、今回の逆風には勝てず、年齢制限から比例復活もなかった。
馴染みの理髪店で、地元に帰る前に最後の理髪に来たらしい。「選挙前から刈っていないからね。ここは笹川総務会長など皆来るんだよ。くる人が限定されているので、リラックスできるんだ。あっという間の40年だったな~」。
小泉チルドレンの井脇ノブ子(大阪11区)も今回の逆風に倒れされたひとり。きのう1日、4年間を過ごした議員会館の事務所のかたずけに追われた。
「あっという間の4年間だった」という井脇が最も印象に残ったの教育基本法の審議だという。「110時間59分にわたるすごい論争だった。成立した時は感動で涙が出ましたよ」
「こういうのを見ていて、ボクが何を思い出したかというと……」と、ジャーナリストの鳥越俊太郎が語ったのは平家物語の冒頭の一節。
「奢る自民党久しからず。これは民主党にも言えること。奢ったら久しからず」
「私も思い出しました」と、作家の落合恵子が語ったのは、芭蕉の『奥の細道』の句「夏草や兵どもが夢の跡」。
ムリヤリあてはめた感が無きにしもあらず。ちょっと古すぎてピンとこないが……
一方、永田町の「新住民」としてドサッと入ってくるのが民主党の新人たち。その数143人。
小木逸平アナが、「その数の多さから議員宿舎が足りなくなり、大変な問題を生みそうです」と。
衆議院赤坂議員宿舎(定員300人)に入りきれなくなる恐れがあるというのだ。原因は自民党議員と民主党議員の『貧富の差』にあるらしい。
経済コメンテーターの森永卓郎が「自民党の人は東京に家を持っているが、民主党の人は貧乏で東京に家がない。河村たかしさん(現名古屋市長)は7万円でアパート借りていた。公務員宿舎はあいているんだからそこでいいんですよ」と。
税金の無駄遣いただすのなら、まず自ら率先垂範をという妙案だ。