<人志松本の○○な話>今回の『人志松本の○○な話』は「すきなものの話」。この番組には毎回ぶっとんだお笑い芸人が1人や2人は登場するが、その中でも今回の相手、もう中学生はかなり手強かったようである。
もう中学生はもう26歳。その全く年齢を感じさせないキャラを演じきれているのはもう大人だからだろう。
さて、もう中学生の話題は「回転寿司」についてである。彼は回転寿司屋に入る前に必ず「今日は何皿食べようかな」「今日は何時間お寿司屋さんにいようかな」と考えるらしい。そして「よし、今日は1時間半で3皿食べるぞ!」と決めて席に着くと、水槽で泳いでいる美味しそうなマグロを見つめながら無料のお茶を飲みまくり、ガリを大量に食べまくるのだ。そうして30分が経過するとようやく1皿目のゲソを食べる。「散々マグロを見といて何でゲソやねん!」と松本らのツッコミを受けても、もう中学生は自分のペースを崩さない。やはり大人である。
その後、再びお茶を飲みガリを食べながら、今度は流れてくる様々なお寿司を観察して様々な妄想をするのだという。そうしてまた30分が経過すると今度はサーモンかマグロをその日の気分に合わせて食べる。そして最後の3皿目には、お寿司ではなくプリンを選ぶ。彼の通う回転寿司屋はこんなお客でも許してくれているのだろうか……なんて優しいお寿司屋さんなのだろう。
「夢を与えてくれるからお笑いが大好きです! だから回転寿司も好きです!」と、無理矢理いい方向に話を締めくくったもう中学生。誰もツッコむ気にさえならないこの話、どこまでがネタなのか、すべては彼の笑顔に隠されたままである。いつもへらへら笑っていて、突拍子もないことばかり言っているようだが、若手もベテランも関係なく、そこにいるお笑い芸人全員を呆気に取らせて何も言えなくさせてしまう彼の芸風は、実は綿密に計算された大人のお笑いなのかもしれない。その外見に騙されてはならないのである。
鈴