東名高速が「一部崩壊」 地震で露呈したもろさ

   <テレビウォッチ>台風9号来襲のさなかに発生した震度6弱の地震で、大動脈である東名高速道路の路肩が一部崩壊した。今回の地震では全壊や半壊家屋がなかったというのに何故?

   カメラが捉えた崩壊現場を見ると、盛り土の上に道路をつくっただけの簡単なもの。本物の東海地震が起きたらどうなるのか、考えるとゾッとする。

   崩壊したのは袋井インターチェンジ(IC)と静岡ICの間の上り線。長さ40メートル、高さ10メートルにわたり土が崩れ落ちた。

   復旧工事は、崩壊箇所にH鋼40本を1メートル間隔で埋めその間を鉄板で仕切って土砂を埋め、アスファルト舗装する応急処置。

   当初、佳境に入ったお盆休みに合わせ突貫工事で「(8月)12日中を目途に工事を完成させたい」(中日本高速道路広報室)と考えていた。

   ところが、新たに下り線にも損傷が拡大することが確認され、「工事は13日正午までかかる」と変更された。

   そこで疑問を呈したのが小木アナ。「そもそも、この盛り土は地震に耐える強度を持っていたの?」と。

   現地で取材しているリポーターによると、盛り土には耐震基準がないのだという。「このあたりの盛り土を踏んでみても非常に柔らかい。この『盛り土』も崩壊に何らかの影響を与えたとも考えられます」という。

   これに赤江キャスターが「鳥越さん、盛り土というのは耐震基準を計るのは難しいのでしょうかね~」。

   鳥越が「東名高速は、昭和39(1964)年の東京オリンピックに間に合うように急ピッチで作られ(編集部注:コメント欄参照)、脆弱なところへ土を盛った。そこへ大雨が降り、さらに地震で揺さぶられ崩壊した。

   どちらかというと、いままで事故がなかったのが不思議に思えるほど。他にも起こりうるので、総点検しないと危ないですね」

   高速道路料金の値引き、無料化も結構だが、安全対策も忘れないでほしい。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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