<テレビウォッチ>世襲候補の公認については、自民党も将来的に制限する方向性をマニフェストに盛り込むようだ。では、今回の総選挙に『駆け込み』立候補しようとする場合はどう扱うのか。
問題になりそうな事態が青森1区で起きている。自民党津島派の領袖・津島雄二・前議員が突然、不出馬を表明、「私の政治哲学を理解する人に引き継いでもらいたい」とした。で、自民党青森県連は一応、後継候補を公募。その結果、20人の中から選ばれたのは雄二・前議員の長男、淳・元秘書だった。太宰治の孫でもある。
県連の大島理森会長(自民党国会対策委員長)は「総合的客観的に判断し決めた」と述べたらしいが、『世襲』と思われてもしかたない。
三反園訓(テレ朝コメンテーター)も「公募する形をとったけど、やはり息子さんになるんだろうと言われていて、結果がそうなれば、名だけの公募と言われるに決まっている。それが、自民党にとっても津島さんにとってもプラスなのかどうか」と話す。
自民党の菅義偉・選対副委員長は、マニフェストでの世襲制限を主張した立場だけに、「今そういうことを認めるべきでないとハッキリ申し上げる」と、公認しない意向のようだ。
鳥越俊太郎は「自民党が民主党の風下に立っているように見えるのは、世襲議員が多くなって、権力闘争をするような活力が奪われているからではないか。かつての自民党とは違ってきている」と語った。
2代つづけて政権を投げ出した首相たちのキャラを思い浮かべると、そんな気がしなくもない。
文
アレマ| 似顔絵 池田マコト