<テレビウォッチ>右往左往の自民党内紛劇の続報。
「あなたじゃ選挙は戦えない」と、中川秀直・元幹事長が中心になって総裁選前倒しを目指し両院議員総会開催を求める署名集め。7月15日夜、開催に必要な党所属議員の3分の1に当たる128人を超えた。
署名した議員の中には、現職閣僚の与謝野財務相、石破農水相も含まれており、焦点は麻生首相の手で本当に21日解散ができるのかに移ってきた。
この両院議員総会は、党所属議員の3分の2以上の出席で、党大会に代わり意思決定ができる。ただし、仮に集まったとしても議決を行うには出席議員の過半数を取る必要がある。
「麻生降ろし」に動き回っている中川元幹事長らは、この場で総裁選前倒しを可能にする党則改定を提案する考えなのだが……
リポーターの長谷川豊は「ほとんどの議員が今地元に帰っていますから、このハードルは高いという声が……」。
加えて、署名した議員の中には「麻生降ろし」派とは一線を画し「地方選挙6連敗の総括が必要だから」という議員もいる。
長谷川は「ポイントは明日17日の動きです」と次のように解説する。
「集めた署名を今日16日党に提出することによって総会開催の要求ができる。開催は7日以内に開くという決まりがあり、逆に取れば7日間無視することもできる。
開催するにしても、『21日解散』までに3連休が挟まっており、リミットは17日金曜日しかない」
小倉が「角谷さん、開催できると思いますか~」に、ゲスト出演した政治ジャーナリストの角谷浩一の答えは……
「何らかの総括をしないわけにいかないでしょう。議員は皆、休みの間地元に戻りたいので17日の夜開けば出席者が減るので、そこを狙って開催するかもしれないですね」
もっとも仮に党執行部が両院議員総会をうまく乗り切ったとしても、与謝野財務相が解散の書類に署名するかどうか不透明。閣僚の署名拒否なら麻生首相は再び窮地に立たされる。
ノンフィクション作家の岩上安身が「本気で引きずり降ろし、次に舛添さん(厚労相)であっても、ダメージは修復できない、麻生さんに同情が集まり、よその党に入れようかとなりかねない。いいことは1つもないですよ」と。
自民党の右往左往ぶりよく表わしているのが、次の言葉。「自由民主党の解散みたいな『解散』になっちゃったね~」(国民新党の亀井静香代表代行)と。