不信強く援助拒否も
番組が取材した、ある村の有力者会議。そこではアメリカの援助を受け入れるかどうかが話し合われていた。
「我々は芥子の栽培をやめ、テロリストの侵入も防いだ。それなのに、テロリストがいるといって我々を攻撃する」
「復興支援を広げるというが、同時に軍隊を増やすというではないか」
「アメリカがこの国に居る限り、アフガニスタンの状況はよくならない」
アメリカ(軍)への不信はそれほどまでに強く、最終的に援助を受け入れない結論になったという。
番組を通して、オバマの新戦略も前途多難だとして、重苦しい雰囲気だった。それでも「敵の殲滅」一辺倒の時代にくらべれば、アフガニスタンの平和やアメリカのモラルと良心、名誉回復といったものに向けて、半歩ぐらいは前進したのではないかと、少しは楽観できなくもなかった。
ボンド柳生
* NHKクローズアップ現代(2009年7月7日放送)